がん、らいふメモメモ、未来をあきらめない

日常おきていることに、なにか思ったことをつけて、
メモしていく、日記風のブログです。
ただ、「がん」の闘病記でもあります。

雑記

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今期初、
園にしみいるホーホケキョ。3/28

 やはりリンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん)だった。
 マイクロサテライト不安定性(MSI)検査をおこなってわかった。
 オレは30代で虫垂がんを発症、40代で大腸がんを発症した。そして、50代で胃がんに罹ったことで、いまやっといろんな本を読み、わかったことがあった。
 若い時からがんになったこと、家族にがんで亡くなった人や手術をした人が数人いること、発症部位が大腸や胃などであること。
 それらを総合して、「リンチ症候群」という遺伝性のがんが発症しやすい体質ではないかと疑った。
 これまで、何人もの医者に、家族にもがんで亡くなった人が多いことを伝え、自分も遺伝ではないか、と訴えてきた。しかし、だれもまともにとりあって調べようとも、病名とともに教えてもくれなかった。
 ところが、最近、医学本を読んでいて、「リンチ症候群」という遺伝性がんのことを知り、検査方法もあることがわかった。この検査はもうずいぶんと前からある。簡単な血液の検査や組織の検査でわかる。
 マイクロサテライト不安定性(MSI)検査という。2021年12月の診察の際にこの検査を受けたいことを医者にいうと、すぐに検査表が出てきた。
 医者から、こういう検査があるということ、受けてみてどうかという提案を先にしてほしかった。
 そして結果は陽性(MSI‐H)だった。検査の報告書には「MSI‐High」としか書かれていない。それで、確定だ。
 遺伝子診療科を次回に紹介してもらうことになった。 

■この1年を振り返って。生きてるだけで、毎日が愛おしい
 新年からひと月がたって、ようやく、前年を振り返るというお粗末な話だ。旧正月ということで、ということで言い訳しよう。
 さて、自分の症状として、ひとによるが、早期ダンピングは、舌の先がぴりぴりとしてくる前兆現象が特徴。対処しないと、めまいが起きる。後期ダンピングは、めまい、妄想がはじまる。ときに一時的な記憶の欠如が起きる。
 貧血は21年2月ごろからなおってきた。現在は検査をしても「LOW」の注意がなくなった。胃がないことで引き起こるビタミンB12不足もまだ心配ない。
 貧血がなくなったので手足のしびれもない。
 治療中は、食事をすれば下痢とそこからの痔、お腹のつかえ、ダンピング症候群に悩まされていたが、下痢はなくなり、いまはむしろ便秘ぎみで、そのほかもだいぶ慣れてきた。
 歯の治療もおこなうようになった。
 胃を切除する前は、虫歯とは縁がなく歯医者などは通ったこともなかった。
 ところが、切除後、ほぼ毎月、歯医者に通う生活に切り替わった。
 きっかけは、栄養不足とダンピング対応でキャラメルを食べ続けたことだった。下顎の奥歯が虫歯で割れた。
 考えてみれば、キャラメルだけのせいではない。
 1時間ごとに何かを食べている生活に切り替わり、口の中に食べ物が絶えずある状態にもなっている。 
 これでは歯をこれまでと同じような磨き方や、やり過ごし方では虫歯になるのは必然だった。
 銀歯や詰め物、根幹治療、歯周病、歯石取りなどでずいぶんお金がかかった。
 定期健診ももちろんおこなっている。
 いまだに睡眠時の異常な喉の渇きがある。これは2年たってもなおらないのか。
 夜中の異常な喉の乾き。正確には「口(くち)」の乾き。水がほしいわけではない。口の中が異常なほどカラカラになるだけだ。口腔内が乾いて口がうまくしまらないほどだ。口をあけて寝ているからだろうが、それでも多くの人は口が空いていようが、よだれを垂らして眠ることができる。オレは胃がないために唾液の分泌が足りず、口をあけていると、乾いてしまうという体質になったのだろう。そう、胃の切除前にはなかった症状だ。
 毎日午後9時半に寝床に入り、朝4時に目をさます。日の出とともに30分の散歩に出かけ、図書館に開館と同時に入館し、家で読書と校閲のバイトをしてすごしている。
 その合間に絶え間ない食事。1時間おきにお茶碗に小さじいっぱい(おにぎり)。
 ときにお出かけもする。
 そんなときは一日中、食事をしないので、その夜には体重が1、2キロ減ってしまう。食べないとすぐに体重が減る。
 外食をどうするかは、本当に悩む。コロナと食事量と時間がどうも気になり、お店に入ることができない。そのため、おにぎりを常備している。
 ただ、こんな毎日であっても、生きているというだけで愛(いと)おしい。なんだろう。若いときより、生きる、生き続けたいということに貪欲になる。


 この闘病記の1−135〜138で、大腸がん手術後の射精障害についてふれた。
 するとタイミングよく、「東京新聞」の10月19日付で「がん治療で男性不妊の可能性」という記事が出た。

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 読むとこれは、大腸がんなど「抗がん剤や放射線は、がん治療の重要な手段だが、精巣がダメージを受けて正常な精子ができなくなる恐れがある」という主旨のものだった。
 そのうえで「精子凍結保存」という手段と支援があることを紹介している。
 抗がん剤に対する警戒感は昔からあったし、がん全般に抗がん剤治療をおこなう際に注意しなければならない。
 オレがいいたいのは、そこではない。生殖器にちかい大腸がん・前立腺がんのようながんの開腹手術時、腹腔鏡手術でもそうなる可能性があるかもしれないが、そのときに生殖器官にダメージを受けることがある、という問題だ。
 医者や医療業界はこの問題を避けるべきではないと思う。

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寝ちがえて
上がらぬ首の
上の月。

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