いい本にめぐり合えた。たまたまヤングコーナーで見つけたのが、『「がん」になるってどんなこと?-子どもと一緒に知る-』(林 和彦・著、セブン&アイ出版)という本だ。

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 「がん教育」を子どもたちに広めるために書かれた東京女子医科大学がんセンター長の林和彦医師の本だった。
 子どもたちへのがんの教育本だけに、がんの発生の仕組みからがん患者やその家族の体験記まで、知っておきたい基本的なことをわかりやすく解説している。
 人の体は37兆個の細胞からできている。「そのうち、約1000億個の細胞が、毎日死んでいます」「それを1年もくり返せば、体の中の細胞は、ほぼ新しいものに変わっているということになります」
 そんな細胞の代謝の中で、どうやってがんが生まれてくるのか。
 細胞は遺伝子情報をコピーして分裂する。(遺伝子とは体の設計図)。「さまざまな原因で、正常な細胞の遺伝子を正しくコピーできずに、異常な遺伝子をもつ細胞ができる」。その「ミスコピー」が、「がん細胞」になっていく。「がん細胞がコピーされると、同じがん細胞が増えます」。がん細胞が同一のがん細胞を増殖させていく。
 「ですが、自分の体を守ろうとする『免疫力』が働くことで、体の中にうまれたがん細胞をやっつけています」
(つまり免疫力がおいつかないとがん細胞が増殖する)。

基本的なことが、非常にわかりやすく頭に入ってくる。

(次回へつづく)