4とめ、ダンピング症候群とおならのつづき。
 胃切除者にとって、「おなら」の節操のなさは悩みのタネだ。その原因は、何であるか、これまでいろいろと本を読んできたがピンとこなかった。
「おならが激しくなるのはダンピングのために摂取した食物の60~70%しか小腸で吸収されず、通常は大腸に流れ込まない栄養が大量に入り、それを腸内細菌が分解するためです。」とも。はじめて知った。
「もっと知ってほしい がんと栄養のこと」(2013年版)(https://nutritionmatters.jp/common/pdf/tools/KnowMoreCancer.pdf)
 つまり、食べ過ぎ、詰め込みすぎたときに大量におならが出るということだ。腸がきょうは元気だ、とか、きょうはおとなしいなあ、とかそんなことしか考えていなかった。
 これまで、なぜ大量のおならが出るのかわからなかった。口から食物といっしょに空気を取り込むからだ、とか、食べたものが繊維質だとか、芋だとか、ハンバーグだとか、そんなことが原因だとばかり思っていた。
 原因がただの食べ過ぎだとわかると、あれこれと考えていたことがあほらしい。あっけないものだ。予防法も明確だ。
 結局は、よく噛んで、回数をわけて、流しこむように食べない、そんなところか。
(おわり)